十勝 幕別町 ととろーどでサケの遡上を見たい話

十勝 幕別町 ととろーどでサケの遡上を見たい話

2021年10月。

サケの遡上最盛期を迎えているであろう十勝川。

今年はなんか変だよ。という噂…

美味しそうなアキアジをその目に焼き付けようと(不謹慎)

生命の最後の輝きを見るために、幕別町ととろーどにお邪魔してきました。

ととろーどの画像

階段を下ると扉があります。

勝手に開けていいのかしら。

開けちゃいます。お邪魔します。

ととろーど扉の画像

サケの遡上を間近に ととろーど

ガラス張りの魚道を横から観察

ととろーど屋内の画像

どーんと大きなガラス越しに魚道を見ることが出来ます。

この日はあいにくのお天気で閉館が近い午後3時。

貸切です。

係員さんがデスクに座っていらっしゃいました。

遡上してくるサケの数を数えているのだそうです。

今年の遡上状況や、サケの生態について詳しく教えてくださいました。

説明看板の画像

係員さんが忙しくても、館内にはたくさんの説明ボードが置いてあります。

魚道についてや、堰(せき)の役割についても詳しく書かれていました。

魚道を横からの画像

手前側だけ堰(せき)が少し低めになっているので、サケが遡上してくるのを目の前で見ることが出来る仕組みになっているそうです。

さあ、いつでも遡上しておいで!!

来ないな…

ここにも赤潮の影響が!?

記録的な少なさ

2021年9月北海道南部の太平洋側で過去に例の見ない規模の赤潮が発生していました。

釧路沿岸でエゾバフンウニが大量死していたニュースを覚えている方も多いと思います。

赤潮とは
植物プランクトンが大量発生することで、海水が赤褐色や茶褐色に色がつく現象のこと。
プランクトンが発生させる物質が魚のエラの細胞を破壊し、呼吸困難にさせてしまうため、魚介類の大量死が引き起こされてしまう。

赤潮を引き起こすプランクトンは比較的高い水温を好むため、本来北日本で多くは発生しない現象です。

しかし、温暖化に伴う海水温の上昇と、北海道太平洋側沿岸の記録的な高水温が、今回の様な大規模な赤潮を引き起こしたのではないかと見られています。

十勝沖では死んだ秋サケが水揚げされるといった異変も起こっています。

遡上を見ることはできないのか!?

サケの遡上数の画像
数字はサケの遡上数だそうです。

係員さんによるとこの日は午前中に数匹見ることが出来たとのことでした。

熟練の観察眼によると、「天気の良い日の午後1時~3時あたりに良く遡上してくるよ。」

とのことでした。

この日はあいにくの天気。上がってこないのもしょうがないのかもしれません。

今年見ることが出来たかたはほんとにラッキーなのでしょう。

遡上は天気の良い日、午後1時から3時が多い。

上から観察もできます。

屋外では魚道を上から観察できます。

サケさえいれば、力強いジャンプを見られるのですが…

魚道を上から見た写真
遡上プールの写真

下から観察もできます。

屋内では川底からの観察もできます。

少し低いトンネルを通ると

ととろーどトンネルの写真

頭上に川が現れます!!

魚道を下から見る写真

子どもがいたら大喜びではないでしょうか。

魚がいればなおさらなのですが。

こればかりはしょうがないことです。

今回の赤潮も地球温暖化が引き起こしてしまったことならば、原因は人類にあるということになります。

人類の発展が、CO2など温室効果ガスを生み、人類以外の生命に影響を及ぼす結果となったのでしょう。

ゴミの分別やモノの大量消費について、個人としても考えて、少しでも地球の負担を考えなくてはならない年となりました。

十勝川のオジロワシ

見えないかもしれませんが、真ん中にオジロワシがサケを狙っています。

サケはいませんので、寂しそうです。

十勝川の白鳥

白鳥がいました。

越冬のため南下してゆく最中のようです。

十勝川は白鳥がたくさん立ち寄るということでも有名な場所です。

十勝川のカモメ

カモメも寂しそうです。

十勝川千代田堰の写真2

力強いジャッキアップ

十勝川千代田堰の写真

来年こそは…私たちに今できることを少しづつ

今年はサケの遡上を見ることが出来ませんでしたが、来年はいっぱい見られることを期待しています。

期待するだけではなく、地球環境悪化への影響を少しでも個人で減らしていければいいなとも思います。

サケの遡上がいっぱい見られるということは、美味しくいただけるサケのお値段も下がるでしょうし、いくらももっとお安く食べられる日が来るといいな。

十勝川をはさんで反対側の千代田えん堤の写真もございます。

あわせてご覧いただければ幸いです。